マスク生活でも声が出るようになるには?

マスク生活で声がどう変わったのか?

こんにちは、アンヴォ―カル・ピアノスクールの浅井です。
17年のボイストレーナーをしている中でも、「外へ出る時にはみんながマスク生活をして日常生活を送っている」、ということはもちろん初めてです。

「コロナの感染拡大防止のためには、大きい声を出しちゃいけない・・・」

新型コロナが流行しだした頃は、はきはきとしゃべることも、歌を歌うことも禁じられて、「私の仕事はもう必要とされないのではないか?」と思う時期もありました。

次第にコロナ感染への防止の知識が広がっていくにつれ、マスクをしていればOKとなってきましたが、学校で歌えないこと、カラオケに行けないことなどで、音楽を楽しみたいのに楽しめないという方も増えてきました。

そんな方のために、昨年の夏には、夏休み限定レッスンというキャンペーンも行ったので、オンラインで沢山の子ども達のレッスンをしました。
殆どの子が鬼滅の刃の紅蓮華を歌いたいということで、何百回レッスンで歌ったかな・・・。

でも、声が全然出ない子や口が全然動かない子など、今まで出会ったことのない「出なささ」を感じました。

大人の方でも人と会う回数が減ってしまったり、オンラインで話を済ませたりしている方も多くなって、声の出しにくさを感じでいる方も増えてきました。
ボイストレーナー的には、接客業をしている方のしゃべり声の大きさと、そうでない方の声の大きさや響き方の違いも感じています。

では、「マスク生活でも出したい時に声がすぐ出るよう、気をつけられること」についてお話していきます!

マスクの中は口は開いてる?閉じてる?

マスクをしていると、気づくと口をポカンと開けているという方はいませんか?
特に子供さんで口を開いてる子が多そうです。

口を開ける=顎が下がるということで、姿勢も悪くなりやすいです。

顎が下がると舌が下がって、舌の筋力が落ちます。

舌には、上げる筋肉、突き出す筋肉、引っ込める筋肉などがありますが、それらが動かしにくくなって舌が悪くなったり、声も出しにくくなったりします。

ですから、マスクをしていてもできるだけ唇を閉じて生活をしてください。

マスクをしていても、唇をひきしめて

加えて、マスク越しでも口角を上げて顔を引き締めているように心がけましょう。

口角が上がらないと、軟口蓋というのどちんこのあたりが下がり、通る声、明るい声がでなくなります。

鏡を見て、ちゃんと口角を上げて笑顔ができるかをチェックしてみてください。
もし、口角が下がってしまう場合は、エクボが出るように唇の両脇の筋肉に力を入れて笑顔にするのも効果的です。

マスク越しで、上手く歌うには?

この時世だと友達とカラオケに行っても、マスクをしたまま歌うことが多いですね。

マスクをしてもいい声で歌えるようにするには、口は開かず、舌を意識して歌詞を発音することです。

舌骨発声ボイストレーニングでは、普段から「大きい口を開けて顎をパクパク動かしながら歌うことはしないで」と、指導していますので、まさに今の時代に合ったメソッドです!
(こじつけじゃないですよ!)

なぜ口を開けないほうが、歌がうまく歌えるのか?

え、大きい口を開けないほうが歌が上手く歌えるって!?
そんなわけないでしょ!
と思った方も多いと思います。

だって、ずっと学校でそう教わってきましたもんね。

では、試しに、喉仏を触りながら、口を大きく開けてみてください。
喉仏が動きませんでしたか?

大きく口を開けても喉仏が全然動かなかったという人は、プロレベルにいい声が出せる人です。
そのよう方は口を大きく開けても問題ないですが、大抵の人は一緒に喉仏も動いてしまうかと思います。

高い声、低い声、響く声と、声を変化させるのは喉仏を中心にした喉の筋肉です。

それらをちゃんとコントロールすることで、自分の思い通りの声の高さや音色で歌えるようになるのですが、顎が動くと、自分の意に反して喉の筋肉も勝手に動いてしまうのです。

あと、次は喉仏を触りながら、あくびをするように舌を思い切り下げてみてください。
これでも喉仏が動きませんでしたか?

きっと喉仏が下に下がったかと思います。

あくびの口のフォームにすると、口の中は広くなった感じがしますが、喉仏はぐいーっと下に下がって、高い声は出しにくくなります。

上手に歌を歌うには、喉仏を筋肉で上下左右に引っ張り合ったまま、あまり大きく動かさないことです。

喉仏が大きく上下に動きすぎると、特に今流行りの、速いテンポでの微妙な音程の上がり下がりについていけません。

音程が取れない、合わないという方のほとんどは、舌が下がっている場合が多いです。

舌を上下に動かして歌詞を発音するのではなく、舌を上げたまま前後に動かして発音する方法がおすすめです。

下記の記事では詳しく練習方法についてお話していますので、良かったらご覧ください。
→実際の舌の動かし方についての解説はこちら

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ボイストレーナー 浅井 のぞみ

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