こんにちは!舌骨発声ボイストレーナーの浅井です。

黒人歌手のパワフルな声に憧れてボイストレーニングをしている方も多いですよね?

日本人の私たちが、あの声量パワフルな声になるためにできることをご紹介します!

どうやったら声がパワフルになるのか?

みなさんはパワフルな声になるためにどんなことをしていますか?

とにかく腹筋に力を入れて、大きい声を出そうとしていませんか?

確かに腹筋も必要なのですが、喉を使って「声の響きを増やす」ことが大切です。

声の響きが増えると、黒人歌手のような柔らかいけど力強い響きになり、声量が大きくなります。

声の響きを増やすには、共鳴腔という響く容積を広げることが必要で、その中でも、「咽頭共鳴腔」のスペースを広げると太い声になります。

そして、「咽頭共鳴腔を広げる」=「喉が開いた」という感覚になります。

鼻腔共鳴腔は、声を軽くすることに役立ちますが、ここだけしか使えないと鼻にかかった細い声になってしまい、太くパワフルな声にはなりません。

「咽頭共鳴腔を広げる」=「喉が開いた」状態で、鼻腔共鳴腔をプラスして使えるようになると、軽さも加わるので速いテンポでも歌えるようなったり、高音域でも太いままで突き抜けるような高音が出るようになります。

 

「咽頭共鳴腔」を広げる方法とは?

1.舌骨を下げる

先ほども言った通り、「咽頭共鳴腔」を広げる=「喉を開いた」体感を感じることができます。

舌骨が前下方向へ移動すると、舌骨喉頭蓋靭帯でつながれた喉頭蓋が合わせて前に引っ張られ、結果、間接的に喉頭蓋を立たせることができるようになり、結果として「咽頭共鳴腔」が広がります。

(喉頭蓋とは・・・食べ物を飲み込んだ時に、食べたものが気道に入らないように、気道をふさぐ蓋の役割をしています)

当スクール行っている「舌骨発声ボイストレーニング」では、舌骨を下げて咽頭共鳴腔を広げるという動きを、特に重要なトレーニングとしてレッスンで指導しています。

舌骨発声ボイストレーニングについては、「舌骨発声ボイストレーナー」のページをご覧ください

【舌骨を下げるトレーニングとは?】

この写真は、生徒さんの舌骨を触っているのですが、顎と喉仏の間に舌骨があります。


舌骨を触りながら、ストローを吸うように息を吸ってみると、下がるという感覚がつかみやすいです。

息を吸った後に、オーで声を出してみてください。
声を出しても、舌骨が上がらないように筋肉を下がったままキープしてください。

➡詳しい練習方法については、「喉を開いて、太い声を出すには?」のページをご覧ください。

2.舌の位置を調整する

ボイストレーニングの指導で、「舌を下げなさい」と言われることがあると思います。

「舌を下げる」と、舌骨と喉仏が一緒に下がるので、喉を開く感覚は掴むことができます。

ただし!落とし穴があります!!
こちらのMRI画像を見てください。

舌を下げると、舌の後方(舌背)が首の方に集まっていますね。

結果、咽頭共鳴腔が狭くなってしまっているのがわかると思います!!


舌を下げても、舌全体の容積は変わらないので、後ろのほうに舌が移動しただけということになのです。

残念ながら、これがほとんど知られていません・・・。

写真で分かりにくいですが、先ほどの喉頭蓋も下に押されて斜めに傾いてしまっています。

舌を下げた状態で口の中を覗いてみると、口の奥が見えるため「舌を下げる=喉が開くこと」と思っている方が多いようですが、
それは、口腔(口の中)が開いたという状態にほかなりません。

実は私も、「舌を下げる=喉を開く」と指導されたことがあり、一生懸命に舌を下げるトレーニングをしていた時期がありました。


でも、舌を下げると咽頭共鳴腔が狭くなってしまうため、太い響きの声にならなくなります。

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逆に、舌が上がった状態の画像です。
どうでしょう!?見てください!!

舌を上げると、咽頭共鳴腔が広がっているのがわかりますよね?!

これが、声の響きを増やすために大切な舌の位置なのです!

先ほどの喉頭蓋も真っすぐ上がっています!

以下の画像は、英語の母音のtongue positionの画像です。
英語の場合、舌が上に挙がりますので、咽頭共鳴腔が自然と広がりますね。


英語を外国人のように柔らかい深い響きで発音ができるようになるためにも、舌を上げるための筋肉を鍛えること、舌を持ち上げながら発声や発音をすることが大切なのです!

普段しゃべっている日本語は、「舌を下の前歯につけて発音する」ので、舌を上に挙げて発音をすることは、かなり難しいかもしれません。

でも、日本語の「イ」や「エ」の母音、「カキクケコ」は舌が上がりやすいので、そこから他の母音や子音につなげる練習をするといいでしょう。

一つ注意しないといけないのは、舌の先だけを上に挙げるのではなくて、舌の後方(舌背)を上に挙げないと意味がないということです!

余談ですが、舌足らずの人、口呼吸の人、鼻炎がちな人は、口がポカンと空いて舌が下がりがちで、上げておく筋肉が弱いのですが、その状態を医学用語で「低位舌」というそうです。

健康的にも、低位舌を治すと色々なメリットがあるようなので、是非改善したいところですね。
➡NHK「おはよう日本」でも取り上げられました。

 

【舌を上にあげるトレーニングとは?】

・口を開けて「ンー」とハミングをする
・舌打ちを
・舌で鼻を触ろうとする

ということを、まずはやってみてください!

英語の発音をするときに、舌を浮かせながら発音していくと、感覚がつかみやすいです。

舌骨を下げながら、舌を上げる

最終的には、先ほどの「舌骨を下げる」と「舌を上げる」の2つを同時に行いながら歌えるようにすることが目標です!

それで、咽頭共鳴腔が最大限に広がり、黒人歌手のようなパワフルな声が叶えられます!

最初のうちは、舌を上げると舌骨も上がってしまったり、舌骨を下げると舌も下がってしまったりと、どちらかに偏ってしまうと思います。

いきなり両立させることは難しいと思いますので、まずはそれぞれのトレーニングをして、感覚をつかんでいくことが大切です。

あと、舌骨を下げながらデスボイス(ノイズ発声、仮声帯発声)を出すというのも、効果的ですが、この説明は長くなってしまうので、また次の機会にしますね。

頑張って続けていただくと、段々とそれぞれが独立して動かせるようになるので、是非頑張ってくださいね!

よくわからない、難しいという方は、アン ヴォーカル・ピアノスクールのレッスンに来ていただければあなたに合った練習方法をアドバイスできますので、一度受けにいらしてみてください。
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ボイストレーナー 浅井 のぞみ

東邦音楽大学音楽学部声楽科卒業。
中学校教諭第一種免許、高校教諭第一種免許取得。

二期会オペラ研修所へ進学後、都内大手ボーカルスクールにて勤務。
わずか1年で70名を担当する、人気トレーナーとして活躍する。
2008年に独立し、西東京市にてアンピアノボーカル教室を開校。
2017年アンヴォーカル・ピアノスクールに改名。

私のレッスンでは、「講師が一方的にどんどん進めて時間になったら終わり」ということはしません。

「どう歌えるようになりたいか」「どこが苦しいか」「何がわからないか」
わからないことや疑問に感じたことはないか、生徒さんとよく話をしながらレッスンをしています。

あなたの歌声がもっと輝けるように、全力でサポートいたします!